からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん (7))
古くから読まれている名作中の名作です。
このからすたちはとても人気で、キャラクターとしてグッズ販売もされていたりします。
でも結構長くて文字数の多いお話なので、年長さんくらいでちょうどいい感じかな。
「とにかく大量に出てくるからすの表情や服装を、一羽一羽よく観察すると面白い!」
名作だし、世の中のレビューの数も評価もものすごく高い作品です。
だがしかし、うちの4歳がどうしても飽きてしまう! どうしても最後までたどり着く前に集中力が途切れてしまう!
そして読んでいる私も結構辛かったりします(笑)
からすの町「いずみがもり」に住む、パン屋の家族のお話。
パン屋の夫婦に4羽の赤ちゃんが生まれ、育児が大変で仕事がおろそかになり、お客さんが減って貧乏に…。
でもあるひ子どもたちがおやつに食べていたパンを、他のからすの子にあげたら「おいしい!買いに行く!」となり、そこから家族みんなで試行錯誤の上何十種類ものパンを考案し(90種類近く出てきます!)、消防車や救急車や警察やマスコミ…町中のからすが集まってのお騒ぎになるというお話です。
パン作りに本気を出し始める後半はとても楽しいのですが、子育てが大変な前半がちょっと長いんですよね…。そして子どもが早々に飽きてしまう。最初の10ページを2ページくらいにまとめられないかしらとか思ってしまうのですが、巨匠に何を言うって感じですよね(笑)
(あとがきから引用)
個々の生きた人物描写と全体への総合化の大事なことを、わたしはモイセーエフから学び、さて、からすの一羽一羽に試みてみたのがこの作品です。
(引用おわり)
ということで、ものすごく大量に出てくるからす一羽一羽の表情、服装などをよーく観察すると本当に楽しいです!
加古さんの現わしたかった神髄はそこにあり。
2.情報
著者:加古 里子
出版年月日:1973/9/1
出版社:偕成社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:4~5歳から