絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

467「つられたらたべちゃうぞおばけ」~このおばけが不審者に見えてしまうのは私だけだろうか。笑えない。

つられたらたべちゃうぞおばけ (単行本絵本)

おばけ特集。
うっすら気持ち悪いお話なのであまり好きじゃない…かな。
子どもを食べて吐き出すって…。

f:id:reviewand:20190910235114j:plain
「つられたらたべちゃうぞおばけ」表紙


「このおばけが不審者に見えてしまうのは私だけだろうか。笑えない。」

毒舌注意。
そこはかとなく気持ち悪い感じが終始つきまとうのはなんだろうなんだろうと考えて、
このおばけが寂しい不審者っぽいことに気づいて、自分の中では腑に落ちました。

公園で子どもたちが遊んでいたら、つられたらたべちゃうおばけがやってきました。
みんなが怖がって逃げているのに、にやにやしながら追いかける。
あくびをして、つられた子を「ばくーん」と一飲み。
他の子が必死に抗議。
すると「げろーん」と吐き出して、みんなと遊びたいだけなんだよとまた笑う。

ほらもう心に闇を抱えたやばいおじさんっぽいじゃないですか。
そのうち子どもたちと打ち解けて楽しく遊んでしまうのも、違和感なし。
子どもはそんなもんです。楽しさに負けてほいほいついていくもんです。

帰り道に寂しさが全開になって不安定になってしまうのも、闇を抱えた感じであるある。
ラストシーンの窓の外からにやにや笑ってる姿が、トラウマになりそうです。
寒い…まったく笑えないよ…


2.情報

著者:乾 栄里子 (著), 田中 六大 (イラスト)
出版年月日:2011/3/25
出版社:童心社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳から