絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★202「さる・るるる」203「さる・るるる―one more」~言葉遊び絵本。親も問われる国語力。

さる・るるる 、さる・るるる―one more

五味太郎さんの言葉遊び絵本。
絵やで色遣いは非常にシンプル。
言葉に集中し、言葉を想像し、言葉で遊ぼう。
「この言葉の意味なあに?」と突っ込んで聞かれるので、親も説明する力を問われます。
面白がっているだけではいけません、油断できない。


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「さる・るるる」表紙


「言葉遊び絵本。親も問われる国語力。」

五味太郎さんの言葉遊びの絵本。緑がかった濃い金茶・薄い金茶のシンプルな二色刷り。
大きさも他の絵本に比べるとかなり小さめ。

「さる・〇る(動詞)」だけで物語が進行。
朝起きて、「さる・くる」というところから始まり、「さる・ねる」で終わるまでに14個の「〇る」が出てきます。
3歳の娘は、全部がるでおわるリズミカルさを楽しんでいます。
また、自分で音読して絵を見てもよくわからない言葉は逐一私に聞いてきて、それを説明する親の国語力が問われます。
「つる(吊る)」とか、そもそもその概念を知らない子に0から教えなければいけない。結構難しいことに気づきます。
日本語の楽しさを味わえます。

親子でこれ以外の「〇る」を考えてお話を作るのも楽しそうですね。

2.情報

著者:五味 太郎
出版年月日:1980/1/1
出版社:絵本館
ページ数:24ページ
おすすめ対象年齢:響きを楽しむなら0~、意味も楽しむらなら3~



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「さる・るるる―one more」表紙


「シリーズ第2弾。ご飯を作るのを題材にした言葉遊び絵本。」

シリーズ第2弾は料理することがテーマです。
また二色刷りのシンプルな絵本。

さるが「さる・へる」とお腹を減らすところから始まり、食材を得て、調理し、盛り付け、最後残念なことになり「さる・るるる…」と寂しそうに去るまでのお話。
個人的には「さる・こる(凝る)」と「さる・そる(反る)」のページが好きです。
この二つは言葉も難しいので子どもにどういう意味か聞かれます。
ここでも問われる親の日本語力! 親も勉強です。
「凝る」をどうわかるように説明するか…。改めて聞かれるとなかなか難しいですよね。

最後の「さる・るるる…」の後ろ姿もなんともいえない可愛さです。

2.情報

著者:五味 太郎
出版年月日:1991/9/1
出版社:絵本館
ページ数:24ページ
おすすめ対象年齢:響きを楽しむなら0~、意味も楽しむらなら4~