コッコさんのかかし (日本傑作絵本シリーズ)
淡々と、人々の生活と、かかしと畑の四季の移ろいを描いているだけなのに、なんでこんなに惹きこまれるのか。
絵は一枚一枚ゴッホのように力強いです。
心に長く残る作品。
「力強く濃いゴッホのような絵で描く、四季の移ろいと人々の生活。」
コッコさんとおにいちゃんとお父さんとで作った1本のかかしを中心に、力強く、四季の移ろいと人間の営みを描きます。
これは油彩でしょうかアクリルガッシュでしょうか。(絵本だから油はないか…)
一枚一枚の絵が力作・大作です。
細かく繊細な優しい絵、とは逆の、太く力強く濃い絵です。ゴッホを彷彿とさせます。
その絵が映し出す昼と夜の漆黒、晴れと雨と風、植物や農作物の茂り、春夏秋の空気感と空の色。素晴らしくて一枚ずつ見入ってしまいます。
これといって大きなイベントもなく、淡々と人々の生活と植物の成長とかかしの様子を書いているだけなのに、なんでこんなに引きこまれてしまうんでしょう。すごいパワーを持った本だと思います。
2.情報
著者:片山 健
出版年月日:1996/4/20
出版社:福音館書店
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:4~5歳から