おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち)
進学・進級する子どもへのプレゼントに。大人も楽しめます…というかちょっと切なくなる感動作です。
子どもの成長は嬉しい。
けれど同時に寂しい。
なんにもできない小さな赤ちゃんとしてうまれ、
どんどん色んなことができるようになり、
姿も変わり…
私の手助けが必要だったあの赤ちゃんが、赤ちゃんではなくなっていく。
嬉しい、寂しい、めでたい、でもやっぱり寂しい。
胸が締め付けられます。
「成長は嬉しいけれど、不可逆で寂しくもある。今が愛しくなる一冊。」
「お姉さんになりたい!」「大きくなりたい!」意志が強くなってきた3歳の子どもに読み聞かせたら
「わたしこれできるもん。」「…これはできない。すごいね」と自分と重ねて自分の中で一生懸命消化していました。
大きくなるためにはこういうことが必要なんだなと自分なりに考えているようです。
一方大人は…感動して泣きそうになりました。
子どもが生まれてから、大きくなってほしくないと願いました。一日一日が愛しくて、このままずっと、あかちゃんでいてくれたら。
ずっとねんねして笑っていてくれたら。
ずっとハイハイしていてくれたら。
ずっとよちよち歩きでいてくれたら。
この姿を永久保存しておきたいと願いました。
でも成長は不可逆。次の段階に行ったらもう元には戻ってくれません。
何もできなかった赤ちゃんには戻ってくれない。
成長はとても嬉しい、嬉しいけれど、時というのは残酷だなあ。時々元に戻してくれてもいいのに、それを許してくれない。
今の一瞬は、もう戻ってこない。そう思うと子どもが愛しく、優しくなれます。
最後、先生が泣いているように見えます。私も泣きそうです。