おたまじゃくしの 101ちゃん (かこさとし おはなしのほん( 6))
101冊目の紹介は「おたまじゃくしの 101ちゃん」だと決めていました(笑)
これも名作です! あったかい!
「60年物の加古さんの名作。本編はもちろん、あとがき必読。」
カエルやおたまじゃくしのベスト絵本といえばこれ!
和紙に描いたようなにじみが味わい深い絵と、心温まるお話。一生大切にしたい絵本です。
いちべえ沼のカエルのうちに101匹の丸々太ったかわいい赤ちゃんがうまれました。ああもうこれだけでかわいい!
遠足に引率するお母さんも、幸せそうだし嬉しそう。こんなに可愛い子がたくさんいたらそりゃ嬉しい。
ところが101ちゃん(それぞれを番号で呼びます)が途中でいなくなった!
それを探しているとお母さんがタガメやザリガニに襲われそうに。ドキドキの展開です。
母さんを助けに行く101匹のスクラムが頼もしい。いいですね、スクラムって言葉。
そして死んでしまったように見えるお母さんに、悲しくて寂しくてぽろぽろ涙を流して泣く子どもたち。
親子の愛の描写がたまりません。
さあ、そしてあとがき。
このお話は1960年「せいくらべ」という紙芝居の同人雑誌(すごいジャンル!)に「市べえ沼の大じけん」というタイトルで発表したものだそうです。とても古いんですね。驚き。
そして映画化の話と、でもそこでタイトルで揉めたことで消えてしまった話…。でもやっぱり加古さんにとって、動画や紙芝居より、手直ししたこの絵本がベストだという話。
ますますこの絵本が愛しく思えました。
2.情報
著者:加古 里子
出版年月日:1973/07(2版)
出版社:偕成社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から