絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

47「わたしのおひなさま」~ひな祭りの起源について学ぶとともに、親子の愛を描く

わたしのおひなさま (カラフルえほん)

今日から怒涛の「ひな祭り絵本」紹介です。お楽しみに!
好みのひな祭り絵本が見つかりますように。
まずは流し雛の由来を教えてくれる心温まるお話です。


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「わたしのおひなさま」表紙

「ひな祭りの起源について学ぶとともに、親子の愛を描く」

おひなさまのルーツ、「流し雛」について教えてくれるとともに、親の子を思う気持ちと愛情、そして子供たちの友情を描いた心温まる一冊。
お母さんの折ってくれたお雛様で、おばあちゃんがももちゃんの体をさすります。昔はそれを川に流すことで、汚れや災難を祓いました。今も残っている地方があるとのことです。
似たようなもので、福井できゅうりに子どもの名前を書き、川に流して水難事故にならないように願うことをしたことがあります。お雛様もきゅうりもその子の災いの身代わりなのですね。

ところがここで話が急展開。なんと流したお雛様をカッパが持って行ってしまいました!
返してほしい一心のももちゃんも、気が付くと川の中に。カッパを追いかけていきます。
そこではカッパの娘のかなこちゃんが病気で死にそうになっていました。
泣きながらお雛様で娘の体をさするカッパのお父さん。
子どもがいる身としては、このカッパのお父さんお母さんに感情移入してしまって辛いです。子どもが死にそうだなんて…。
そして川の中の川(!)にお雛様を流すと、かなこちゃんは元気に! よかったかなこちゃん!

かなこちゃんがももちゃんにくれた石は菱餅と同じ白と緑と桃色でした。
ももちゃんが川をのぞくと、これからもいつでもかなこちゃん一家と会えるのでしょうね。
心がほんわかしました。


2.情報

著者:内田麟太郎(著)、山本孝(絵)
出版年月日:2005/1/20
出版社:岩崎書店
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳から