絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★51「もりのひなまつり」~愉快な森でのひな祭りと、できる女・ねずみばあさんのお話

もりのひなまつり (こどものとも傑作集)

ひとつ前の記事、「のはらのひなまつり」といい、屋外のひな祭りを描いた絵本って多いですね。
全部持っていたいほど素敵な作品が多い雛祭りに関する絵本。


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「もりのひなまつり」表紙


「愉快な森でのひな祭りと、できる女・ねずみばあさんのお話」

ひな祭りの楽しさを伝えてくれ、さらに主人公のねずみばあさんが万能で大活躍のお話。
長く親しまれている本です。

蔵に住んでいるねずみばあさんのところに手紙が来ました。森の子ネズミの子供会からです。
「森のねずみばあちゃんが元気なのは、昔ねずみばあさんの家のお呼ばれしてお雛様に祝ってもらったから。
だからお雛様を森へ連れてきてー!」
…だそうです。
森のみんなが来ればいいのに…と私は心の中でツッコミますが、親切なねずみばあさんはお雛様を箱から出して森へ連れていきます。
お雛様、生きてる設定です! 歩きます(笑)

森の動物たちの前で三人官女が歌い、お内裏様とお雛様が踊るさまは本当に楽しそう!
これは見てみたい!
そのうち甘酒を飲んで(たぶんアルコール結構入ってますね…)気分がよくなるみんな。
疲れと酔いでうたた寝をするお雛様たち。楽しかったもんね…。

そこから帰り道が大変! 雪は舞うし、みんな泥だらけに横れるし。
しかしスーパーねずみばあさんはここでも大活躍。てきぱきと完璧にこなす姿をぜひ見ていただきたい。
ザ・昔の完璧な女性、という感じ。

ひな祭りが楽しみになりました!

作者の小出保子さんは子どものころ、家の天井裏にねずみたちが住んでいて、雛祭りの夜にお母様のふとんにねずみが入ってきたというエピソードがあるとのことです。そこから生まれたこのお話。背景を聞くとさらに楽しく読めますね。

2.情報

著者:こいで やすこ
出版年月日:2000/2/10
出版社: 福音館書店
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳から