絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★50「のはらのひなまつり」~もともと戸外で行われていたひな祭りの素朴な楽しさを教えてくれる

のはらのひなまつり―桃の節句 (えほん・こどもの四季)

屋外で動物たちが楽しく雛祭りをするさまを描くことで、もともと戸外で行われていたひな祭りの素朴な楽しさを伝えようとした作品。
とても詳しい文章による「絵本の解説」「ひな祭りの由来について」も嬉しいです!


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「のはらのひなまつり」表紙


「もともと戸外で行われていたひな祭りの素朴な楽しさを教えてくれる」

作の神沢利子さんは「くまの子ウーフ」「ぽとんぽとんはなんのおと」が有名。
特に動物の描写が可愛らしい、絵の岩崎和朗さんは「14ひきの」シリーズが有名。

ひなまつりの日。あたしもひなまつりをしたいなあと画用紙、色紙、クレヨン、はさみでお雛様を作ろうとするともこ。
でも春の風がそれらを吹き飛ばしてしまい、ともこが追いかけた先で
ねずみたちが「ちゅう ちゅく ちゅう」
うさぎたちが「ぴょん ぴょこ ぴょん」
と、ともこの色紙を持って走っていました。

どうぶつたちの可愛らしいひな祭りの始まりです。ひな祭りの楽しさが一気に盛り上がります。
たんぽぽを使ってつくった「たんぽぽびな」もとても素敵。
明るい野原で祝うひな祭りを描くことで、作者は、もともと戸外で行われていたひな祭りの素朴な楽しさを伝えようとしました。

絵本本文の後に、とても詳しく「絵本の解説」「ひな祭りの由来について」が掲載されています。
子どもと一緒に大人もきちんとひな祭りについて学ぶことができます。
昔のひな祭りに思いを馳せるのもいいですね。祝う気持ちがより楽しいものになりそうです。
たんぽぽぼびなの作り方が図解されているのも嬉しいです!

2.情報

著者:神沢 利子 (著), 岩村 和朗 (イラスト)
出版年月日:1980/10
出版社: 金の星社
ページ数:40ページ
おすすめ対象年齢:3歳から