絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

214「おばあちゃんがおばあちゃんになった日」~良い本だけど、読んで幸せな気持ちになるのは親子関係が良好な人かな。

おばあちゃんがおばあちゃんになった日 (絵本・こどものひろば)

これは読む人を選びます。。。
お母さん・お義母さんとの関係が良好な人は微笑ましく読めますが、
そうでない人はやめておいた方がいい。
「世の中、こんなに良いお母さんがいるんだ…」と比較してただただ辛くなると思います…。
いきなり誰かにプレゼントするのも危険。

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「おばあちゃんがおばあちゃんになった日」表紙


「良い本だけど、読んで幸せな気持ちになるのは親子関係が良好な人かな。」

「おかあさんが…」「おとうさんが…」を読んでものすごく感動したのでこちらも読んでみた。
明るく楽しい絵本で、いろんなおばあちゃんがいるよということも教えられる良い本だとは思うけれど、
「おかあさんが…」「おとうさんが…」ほど全ての世帯にはおすすめできない気がする。

登場するメインのお父さん方のおばあちゃんが、あまりに完璧すぎるのです。
こんなに完璧なおばあちゃん、友達のところでも聞いたことありません。

産後のお嫁さんの手伝いに来てくれているのですが、
孫の幼稚園のお迎えに行き、道草にとことん付き合ってあげる。
おっぱいがたくさん出るおやつを作ってくれる。
孫と一緒にお風呂に入ってくれる。

うちの子どもたちには読ませられない感じ…。
「えー、おばあちゃんお風呂入ってくれないよ。」「お迎え来てくれないよ。」「おやつ作ってくれないよ。」とか言われそう。
「他のおばあちゃんはこんなに優しいらしいよ。うちはうち、よそのうちはよそのうち。」とか返すの? なんて返せばいいんだろうか。
我が家もだけど聞くのは産後に実の母親と娘で大喧嘩したとか。そんなんばかり。
育児に細かく口出ししてくるとかね…。
私なんて一人目の産後に手伝ってもらっていたら「あんたは私を傷つけることしか考えてないのよ、あんたなんて産まなきゃよかった!」とか言われて、私がなぜか自分の家からホテルに避難したとかね…。
毒づいてる親(おばあちゃん)は世の中にごろごろいるから油断できませんよ。

母と娘が産後良好な関係でうまくいくのはかなり幸せでラッキーなことだと思っています。
そんな娘(産後の母)がこれを読んだら非常に微妙、というか辛くなるかも。
プレゼントなどにするもの控えたほうがいい、興味がある人も試し読みしてからの方がいい、これが地雷になる人は日本には多そう。そんな本です。
良い内容なんですけどね!!! こればかりはしょうがない。


2.情報

著者:長野 ヒデ子
出版年月日:2015/2/19
出版社:童心社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から