あな (こどものとも傑作集)
ただただ穴を掘るという単純で面白い絵本ととるか。
穴を「心」と見るか。
私は後者でしたが、たぶん正解はない。
読む人によって見え方が違う。
「深い。心の奥深くまで考えを巡らせている描写なのかと感じた」
横に開いていく本ではなく、縦に開いていく本。男の子が穴を掘るシンプルな本。
でも読み終わって思わず「深い…」とつぶやいた。
穴が深いのではなく(穴も結構深かったけど)、この穴はストレートに地面に穴を掘る行為ではなく
心の奥底まであることに考えを巡らせている行為なのかなと感じた。
そして納得したか満足したから埋め戻した。
誰になんと言われようとも座り続けた姿、
そして「あなのなかからみるそらは、いつもよりもっとあおくもっとたかくおもえた。」の部分でそれを確信した。
わからないけど私の解釈・感じたことはそうです。
ちなみに良い子は安易に深い穴を掘ってはいけません。土留めをしないと崩れて埋まります。
子どもに読んであげるときにはそれも一緒に教えてあげましょう。本当に事故になります。
2.情報
著者:谷川 俊太郎 (著), 和田 誠 (イラスト)
出版年月日:1983/3/5
出版社:福音館書店
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から