ゆきだるま(スノーマン)
東京は雪ですね。雪の日にぴったりの一冊を紹介します。
ものごとは終わりがあるからこそ美しい。そんな深い哲学的なことまで教えてくれるような、儚く綺麗な字のない絵本です。
1.あらすじや感想
「子どもの想像力をかきたて、温かく優しい気持ちをくれる本」
子どもの想像力をかきたてる、字のない絵本。
一コマ一コマ、表情や動きを見ながら、「これは何をしているところだろう?」「なぜこうなんだろう?」「なにを思っているのだろう」「何を話しているのだろう」「温度は?明るさは?」と、五感を研ぎ澄ませて想像力を働かせ、考えることを促します。
「雪だるまさん、困ってるって」「楽しいって」と3歳の子どもが想像した気持ちを言語化してくれ、
「そんなことまでわかっているんだ」と感動しました。
大人が思っている以上に、子どもは文字がなくても絵の情報からいろいろくみ取ることができます。
ちょっとラフな感じの色鉛筆の使い方が、素朴で、心の交流の温かさを際立たせています。
ラストの儚く切ないところまで大好きです。
物は有限であること、終わりがあること。
だからこそ大切にしなければいけないし、終わりがあるからこその美しさもある。
そういうことまで伝えてくれます。
2.情報
著者:レイモンド・ブリッグズ
出版年月日:1978/10
出版社:評論社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳から理解 おすすめは5歳から