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258「パパ、おはなしして」~女はいつも心配性、男はそれを優しく受け止めるもの…そんな本質の本

パパ、おはなしして (児童図書館・絵本の部屋)

父の日特集。
といいつつ、この本は「モテるにはどうしたらいいか」を教えてくれる本かもしれません。

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「パパ、おはなしして」表紙


「女はいつも心配性、男はそれを優しく受け止めるもの…そんな本質の本」

夜の寝かしつけの時、ロージーに対してお父さんが壮大でロマンチックなお話をしてくれます。
お城、たくさんのお菓子にジュース、ドラゴン、王子様、そして大きな大きなチョコレートケーキ!
女の子が大好きで食いついてくる題材がたくさん出てきます。

でも読んでいて感じた本質、それは
「女はいつも心配性でおせっかい。男はそれをおおらかに柔軟に受け止めることが求められる」です(笑)

お父さんの話を聞いていると、
「ドラゴンが先に来ちゃったら?」「ドラゴンのお父さんとお母さんが来ちゃったら?」「王子様が途中で他のお姫様を助けなきゃいけなくなったら?」「お城が火事になっちゃうかも」……と、ロージーの心配はとめどなくあふれてきます。
助けに来てくれるはずの王子様が、途中で他の女を助けなきゃいけなくなったら?なんてすごい妄想力(笑)
大人の女顔負けです。
「彼氏や旦那が浮気したら?」という想像と対応を、もう幼児の頃から女は考えているのか。恐ろしいですね女って。私も女ですけどね。
それに優しく付き合い、上手にお話をまとめ、無事寝かしつけるこのお父さん!
たぶんモテモテだったに違いありません。

「モテるにはどうしたらいいでしょうか?」という本の題材にしたいような本。


2.情報

著者:モイラ ケンプ (著), Moira Kemp (原著), たなか まや (翻訳)
出版年月日:2008/6/1
出版社:評論社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:4~5歳から