絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★93「どうぞのいす」~人間もギスギスしないで、譲り譲られ優しく生きていきたいものです。世界は少し良くなる。

どうぞのいす (ひさかた絵本傑作集)

優しさのリレー。
優しさが連鎖して積もり積もると、とっても素敵な世界になるねというメッセージ。
1981年から愛されています。

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「どうぞのいす」表紙


「人間もギスギスしないで、譲り譲られ優しく生きていきたいものです。世界は少し良くなる。」

ロングセラー絵本。
うさぎさんが作った「どうぞのいす」で、思いやり・優しさが連鎖する心温まる物語です。

「どうぞのいす」に置かれた美味しそうなものを動物がみつけて「どうぞならばえんりょなくいただきましょう。」と食べてしまう。(そこは遠慮がない(笑))
「でもからっぽになってしまってはあとのひとにおきのどく。」ここが優しいです。
もらいっぱなしはムズムズしますよね…。みんな律義にあとのひとのことを考えて、別の食べ物を置いておきます。
まわりまわって、最初にどんぐりを置いたロバさんは栗を手にします。
ちょっと良いものに変わりましたね。

優しさが積もり積もるとどんどん良いものになるということが含まれています。
我々も、譲り譲られ、柔らかく生きていきたいものです。
そうすれば世界はほんの少しでも素敵なものになるでしょう。


2.情報

著者:香山 美子 (著), 柿本 幸造 (イラスト)
出版年月日:1981/11/1
出版社:ひさかたチャイルド
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:2~3歳から