絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

20「ゆきのひ (こどものとも傑作集)」~昭和の雪国の生活ここにあり。人々の営みのぬくもりが感じられる一冊。

ゆきのひ (こどものとも傑作集)

冬に読みたい一冊。
雪国の冬はとても厳しく、でも人との繋がりは温かい。
てんぐちゃんシリーズの加古里子さんの作品です。古い。長く愛されているのがわかります。


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「ゆきのひ」表紙

「雪国の生活はとても大変で、でも温かい。人々の営みのぬくもりが感じられる一冊。」

昭和の日本の雪国の人々の生活、そこでの楽しみと苦労、両方が丁寧に描かれています。
著者の加古里子(さとし)さんは福井出身とのこと。私も主人の実家が福井で、「昔は雪がたくさん降って二階から出入りしたことがある」という話を聞いていたので、とても親しみを感じました。
雪の中、野菜を室にしまったり、雪囲いをする大人たち。
雪合戦やスキーやそりで遊ぶ子どもたち。
かんじきをつけて雪を登り、たきぎを作るお父さん。
懐かしい昭和の商店街の様子。
雪下ろしの様子。
かまくらの中で楽しく遊んだり食べたりする雪国の楽しさ。
一方で停電したり、線路が埋まり、それを助け合って復旧する男たち。

雪国の生活はとても大変で、でも温かくて。
人の生活のぬくもりがすぐそこに感じられる素敵な絵本です。


2.情報

著者:加古里子
出版年月日:1967/10/10
出版社:福音館書店
ページ数:28ページ
おすすめ対象年齢:3歳から