絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

606「ぎょうれつのできるパンやさん」~パンも美味しそう。動物もかわいい。でもこんなに絶望的に計画性がない店主はいやだ。

ぎょうれつのできるパンやさん

正直、賢くないというか知性のない絵本というのがあります。
これは残念ながらそんな感じ。
小学生くらいに「商売人としてよくない例」として読ませるのはありかもしれない…本来の用途と違うけど。

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「ぎょうれつのできるパンやさん」表紙


「パンも美味しそう。動物もかわいい。でもこんなに絶望的に計画性がない店主はいやだ。」

「ぎょうれつのできる」シリーズ第一弾。
パン屋の店主の計画性のなさに笑ってしまいました。
村人たちが住むところよりかなり標高の高い、遠い山の中にパン屋を開店させて、お客さんが来ないと嘆く。
絶対来ないの最初からわかるよね…。子どもでもわかるよね。
そして動物たちに振る舞っていたら、小麦があと少ししかない。
「残念だけどこの小麦が終わったら、店じまいだなぁ…」
つぶれるの早い! たった1日で閉店? 諦めるのも早い!
小麦をまた買うという発想とか、村までパンを売りに行くという発想がないのか。
あくまで自分はそこから一歩も出たくないらしい。

おいしそうなパンの描写や、動物たちのかわいらしさはとても大好きですが、
その計画性のないストーリーは子どもも騙せないと思います。

2.情報

著者:ふくざわ ゆみこ
出版年月日:2007/4/1
出版社:教育画劇
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:4歳から