絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★★518「まあちゃんのながいかみ」~プリンセスに憧れるようになった女子に読むと、すごくうける。まあちゃんの妄想が炸裂。

まあちゃんのながいかみ

女の子に超ウケます。登場人物の女子たちの口調が、幼児期のませた「ザ・女子」という感じでおもしろい。
女の世界の縮図がここにあり。

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「まあちゃんのながいかみ」表紙


「プリンセスに憧れるようになった女子に読むと、すごくうける。まあちゃんの妄想が炸裂。」

年少クラスで読み聞かせをしたら、女の子たちにすごく受けました!(男子は何を思ったか不明(笑))
ラプンツェルをはじめとしたプリンセスに憧れが強くなるころ。
うちの4歳娘もいつもプリンセスの塗り絵をしています。
そんな子たちにこのお話はうっとりしてしまうようです。
大人も想像力をかきたてられ、集中して読んでしまうでしょう。
そしてこの本は「女の世界の縮図」という感じでとても興味深いです。

女子3人が庭でお茶会をしています。
はあちゃんとみいちゃんは髪が長く、お互いタッグを組んでそれとなく自慢しています。
自慢の髪を背中が隠れるくらい伸ばすのよ、と。

そこでおかっぱのまあちゃんが、これは想像力のマウントとでも言いましょうか、「あたしなんかもっとずっとのばすんだから」。
どのくらい長いかというのをあらわすのに、ページを見開きで使います。
川で魚が釣れるくらい、牧場で牛を捕まえられるくらい、洗濯を干せるくらい。

まあちゃんの妄想はまだまだ膨らみます。
シャンプーの泡のシーン、川に流してゆすぐシーン、10人の妹にとかさせるシーン、森になるシーンは圧巻!
これは楽しい!

うまくマウントなのかプレゼンなのかされて、はあちゃんとみいちゃんもうっとり。
口調がザ・女子!ってところも最高です。笑っちゃう。


2.情報

著者:高楼 方子(たかどの ほうこ)
出版年月日:1995/8/10
出版社:福音館書店
ページ数:28ページ
おすすめ対象年齢:3歳から