ぼく、お月さまとはなしたよ、かじってみたいな、お月さま (児童図書館・絵本の部屋)
「月・お月見」特集。
人気のある本ですが、個人的にはなんか辛くなる。
クマ君の勘違いを指摘してくれる人はいないのか。
「主人公のクマ君は優しいんだけどストーカー気質っぽくてちょっと苦手」
Amazonレビューの高評価ばかりの中、非常に言いづらいのですが、私はこのシリーズを読むとなんだかとても悲しくなります。
本作は、クマくんがお月さまにお誕生日プレゼントをあげたくて奔走するお話。
山の頂上に上ってやっとお月さまとお話できたと喜んでいるんだけど、全部やまびこの自分の声。
そのことに気づいていない。
2~3歳の子でも気づくと思うんだ…。
帽子を買って、木に置いてお月さまにかぶせてあげて(かぶせた気になって)、翌日その帽子が落ちていたら「お月さまもぼくにぼうしをくれたんだ!」とまた勘違い。
そしてまたお月さまと話しに山に登る。やまびこと「あなたが好きだもの!」「お誕生日おめでとう!」と言い合う。
…なんだろう、執念の強さと、勘違いしてまでポジティブな思考に持っていくところと、あまり頭がよろしくないところが、ストーカーっぽくて怖くなってしまった。優しいんだけど。突っ走り方が怖い。
この絵本と出会ったのが子どもの頃だったら全然違う印象だったと思うけど、大人になってから出会ってしまったのが不幸でした。
2.情報
著者:フランク・アッシュ (著), 山口 文生 (翻訳)
出版年月日:1985/1/1
出版社:評論社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳から
「クマくんの勘違いのオンパレード。」
「ぼく、お月さまとはなしたよ」に続き、クマくんの月への執着とストーキングは続きます。
お月さまを食べてみたくなって、スプーンに毛糸を巻き付けて、弓矢で放つ。
それでは届かずロケットを作り始める。
夏と秋にずっとロケットを作り続け(執念…)、冬にようやく完成。
でも乗り込んだとたん眠ってしまう。そして目が覚めて雪景色を見て、月についたと勘違い。
雪を食べて、月はおいしいと大満足。
そして自分の足跡を月のクマの足跡だと勘違いしてまたロケットに乗る。
勘違いのオンパレード!
どうしても悲しい気持ちになってしまう…。どうしたものか。
2.情報
著者:フランク・アッシュ (著), 山口 文生 (翻訳)
出版年月日:1985/7
出版社:評論社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳から