かいぞく ゴックン (ポプラせかいの絵本)
隙のないストーリーと絵です。
男性・男子の方がワクワクするかもです。ギラギラした世界。
「ストーリー・絵ともに、完璧な精密さ。伏線探しが楽しい。」
非常によくできています。その練られたストーリーと、精密な絵はどこをとっても完璧で、感心するばかり。
一回読んだだけではだめです。
何度も何度も読んで、「ここでこの伏線が!」と見つけるのがとても楽しいのです。
1ページ目から始まっているので油断なりません。
海賊の親分ムジャーラ船長と、仲間たちが大勢酒場にいます。
そこに来たバイオリン弾きが「宝の島を探しに行こう」と歌います。
うんざりするくらいの宝という言葉に興味津々の海賊たちは、翌朝早速海賊船で旅立ちます。
でもバイオリン弾きの歌の内容が段々不穏なものになっていきます。
「デッカイブツ」とはなんだ…。
でも儲けたい欲が勝つ、強気な船長はそのまま進み、ああ哀れな結末。
冒険や興奮する物語が大好きな男性陣にはうけそう。
でも私は個人的には悪趣味なラストだなあ…という気持ちが勝ってしまいました。
あと、手書きの文字も苦手だし、いくら素晴らしく上手でもごちゃごちゃしすぎる構図やゴージャスでギラギラした絵が苦手というのもあります。
見るべき焦点がぼやける作品が苦手。ということで★マイナス1