絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

433「そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう」~上方落語をひらがな表記すると、読むのが困難であることがわかった…。読めさえすれば美しい世界。

そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう (童心社の絵本)

落語の絵本というのもあるんです!
これが音読できやしない(笑) 難しすぎる!

f:id:reviewand:20190825163231j:plain
「そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう」表紙


上方落語をひらがな表記すると、読むのが困難であることがわかった…。読めさえすれば美しい世界。」

「そうべえ」シリーズ。田島征彦さんと桂米朝さんの「じごくのそうべえ」以来、33年ぶりコラボレーション作品だそうです。

一回読んで「何これ難しい! 一回じゃ読めない、練習しないと読めない。関西弁だしムリムリ!」と思っていたら、
桂米朝さんの上方落語「小倉船」「兵庫船」を元にしているとのこと。台詞はたぶんほとんどそのまんまなんでしょう。納得。
落語の言い回しを一回で音読するのは難しいですよ…。

ということで読み聞かせをするなら、読み手の能力がかなり問われます。
かといって子ども一人で読むのも結構大変そう。まだ漢字で書いてある方が読みやすいですね。ひらがな表記の上方落語は読みづらい。というか読めない笑
しかも登場人物が多いから演じ分けがめっちゃ難しい!
どうすればいいんだ。

でも読めさえすれば、言葉は洗練されて美しいですし、絵も(版画?)力強く美しく、素晴らしい世界です。

作者の田島征彦さんは名前が似ていると思ったら、田島征三さんと双子なんですね!
びっくり! 双子でどちらも絵本作家とはすごい一家。


2.情報

著者:たじま ゆきひこ
出版年月日:2011/6/9
出版社:童心社
ページ数:40ページ
おすすめ対象年齢:6~7から