絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

405「くろくんとなぞのおばけ」~クレヨンたちとねずみ家族の優しい心の交流。おばけは出ないので怖がりさんもご安心を。

くろくんとなぞのおばけ (絵本・こどものひろば)

おばけ特集。
だけどおばけのしわざじゃありません。
他のレビューを見ていてもラストは賛否両論。切ないです。

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「くろくんとなぞのおばけ」表紙


「クレヨンたちとねずみ家族の優しい心の交流。おばけは出ないので怖がりさんもご安心を。」

くろくんシリーズ。
おばけの話ではありません。怖がりさんでも安心して読んでください。

ある日目覚めると、きいろくんがいなくなっていました。その次の日も次の日も、どんどん仲間のクレヨンが消えていき、探してもいません。この辺はちょっとだけ怖いですね。(でも大丈夫)
いなくなっていった理由を知ると、切ないお話でした。
ラストも非常に切ない!
でもこうして「死」を考えさせるのも必要かなと思います。

しかしなかやさんの絵本全体に言えるのですが、冗長…。文章が多くて単調で、「この繰り返し本当に必要なの?」と読んでいて疑問に思ってしまいます。洗練とは遠い。わざと意図があって、こうして削れる情報の多い文章にしているのか(児童書に移行させるためにわざと文字数を多くしているとか)。それならいいけれど、それとも意図がなくてこうなってしまうなら残念かも。
読み聞かせをする方も、子どもたちも、集中力が途切れて飽きてしまうんです。読み聞かせ会とかに向かない本。


2.情報

著者:なかや みわ
出版年月日:2009/7/20
出版社:童心社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:4~5歳から