絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

379「おひさまみたいに」~ひまわりと少女の心の交流を描く。このひまわりは誰かの擬態なのかな…?

おひさまみたいに

夏特集。
このひまわりはお父さんとかお兄さんを重ねたものなのかな。
読む人によっていろんな感想や解釈を持つ作品だと思います。

f:id:reviewand:20190808155346j:plain
「おひさまみたいに」表紙


「ひまわりと少女の心の交流を描く。このひまわりは誰かの擬態なのかな…?」

鮮やかで大らかな版画で少女とひまわりの心の交流を描きます。
少女がひまわりの種をまき、ずっと世話をし、枯れて種になった後もひまわりがどんなに輝いていたかを思い出します。
このひまわりは誰か人物を擬ひまわり化して描いたものなのでしょうか。お父さんなのか、お兄さんなのか。憶測ですが。

「つぼみはまるで、宝物をぎゅっと握りしめた両手みたい」というセリフと
夕方空の見開きの複雑な色使いと
雪の日の女の子の様子がとても印象的で、
読んだ後とても温かい気持ちと切ない気持ちが入り混じった、何とも言えない気持ちになります。

表紙裏にびっしり描かれたひまわりの種。埋め尽くされています。
この種は愛情とか、何かの気持ちの象徴に見えます。

読む人によって色々な解釈や感じ方のできる奥の深い一冊だと思います。


2.情報

著者:スーザン・マリー スワンソン (著), マーガレット カドス=アーヴィン (イラスト),ふしみ みさを (翻訳)
出版年月日:2012/7/1
出版社:ほるぷ出版
ページ数:34ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から