絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★324「もりのくうちゅうさんぽ」~まるで動物・昆虫の図鑑のような本。森の生き物の命の循環、自然の厳しさを学ぶ。

もりのくうちゅうさんぽ (福音館の科学シリーズ)

生き物特集。
紙飛行機に乗りながら、すごい種類の昆虫や動物たちが登場。
まるで図鑑を見ているかのような、大満足な一冊です!

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「もりのくうちゅうさんぽ」表紙


「まるで動物・昆虫の図鑑のような本。森の生き物の命の循環、自然の厳しさを学ぶ。」

松岡さんの「まだかな」を読んで微妙だったので、こちらもどうかな…と半信半疑で読み始めたら、面白くて夢中になってしまいました!
「まだかな」の微妙さとは何が違うのか。出版社のせいなのか、対象年齢の違いからなのか(こちらの方が年齢が上)。

あまがえる旅行社のみんなは紙飛行機をみつけて改良します。
そして森の空中散歩というサービスを作り、商売を始めます。
全員技術者なうえに、ビジネスセンスもある! なんて優秀なスタッフたちなんでしょう!
「速さはハヤブサと同じ」「もみの木の10倍の高さを飛べる」なんてうたい文句、最高にそそられます。大人でも想像しただけでワクワクします。普通に乗ってみたい。

そして定員の5人で始まった空中散歩は楽しいだけではありませんでした。
自然界の厳しさを容赦なく読者に教えてくれます。
りすがオオタカに食べられるのを目撃し、アマツバメに襲われ、朴の木の匂いにやられ、こうもりはハヤブサに襲われる。
自然界の弱肉強食、命の循環を学ぶことができます。

そして本書には一体何種類の動物・昆虫が出てくるのでしょう。多すぎて数えられません。横にきちんとその名前も添えられています。
すごいボリューム。美しい絵。まるで図鑑のようです。
子どもも大人も夢中になること間違いなしです!

2.情報

著者:松岡 たつひで
出版年月日:2007/6/30
出版社:福音館書店
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から