絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

311「ケロリがケロリ」~自分は一体なんなのか。どこへ行くのか。自分を認めて立派な大人へ。

ケロリがケロリ (いとうひろしの本)

生き物特集。
井の中の蛙が世界と自分を知り、成長するお話。

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「ケロリがケロリ」表紙


「自分は一体なんなのか。どこへ行くのか。自分を認めて立派な大人へ。」

自分とはいったい何なのか、自分はどこからきてどこへ行くのか、という強いメッセージ性。
おたまじゃくしのケロリは誰よりも立派で強いしっぽを持っていて、怖いものなしでした。
大きくなったら池の王様になってやろうと考えていました。
まさに井の中の蛙ですね…。

でも徐々に足が出てきて、しっぽがなくなり…こんなのかっこ悪い、こんなの自分じゃない!と穴に入り込んで出てこなくなってしまいました。
生まれて初めての挫折。大事ですね。ここからケロリは這い上がれるのでしょうか。

王様だったケロリはついに、みんなと一緒に歌う、「みんなの世界」の一部として生きるカエルになりました。
この楽しい合唱がいつまでも続きますように。おめでろうケロリ。


2.情報

著者:いとう ひろし
出版年月日:2008/5/1
出版社:ポプラ社
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:2~3歳から