絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

212「おかあさんになるってどんなこと」~母の愛とは何かを考える、どこまでも優しいファンタジー

おかあさんになるってどんなこと (PHPわたしのえほんシリーズ)

産前産後のお母さんへのプレゼントに最適です!
お母さんって完璧じゃなきゃいけないの? そんなことはありません。
子どもをぎゅっと抱きしめてあげられる、それだけで十分素敵なお母さんですよ、と
頑張りすぎて悩んで参っているお母さんに伝えたいです。

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「おかあさんになるってどんなこと」表紙


「母の愛とは何かを考える、どこまでも優しいファンタジー

内田麟太郎さんのお話は優しくて、人生で大切なことを教えてくれるので大好きです。
ユーモラスにそれらを描くことが多い内田さんですが、今回はとてもシリアスで静かな文体。
中村悦子さんの溶けそうに柔らかく優しい絵とともに、一貫して静かな優しさが流れています。愛を考えるファンタジー

うさぎのミミちゃんはぬいぐるみのモコちゃんを抱いて、「今日はこの子のお母さんになる。お母さんになるってどういうこと?」と自分なりに考えて実行していきます。
名前を呼ぶこと。
手を繋いで歩くこと。
看病すること。
そして経て気づいた一番大切なこと、「心配して思わずぎゅっと抱きしめて思わず涙が出ることよ」。

そうそう、完璧なお母さんじゃなくてもいい、うまくいかない日も辛い日もある。
でも子どもが大切で、心配で、ぎゅっと抱きしめたくなる。それだけで十分素敵で立派なお母さん。
出産前後のお母さんへのプレゼントにもとても喜ばれると思います。
お母さんってそれでいいんだ、と安心できると思います。


2.情報

著者:内田 麟太郎 (著), 中村 悦子 (イラスト)
出版年月日:2004/4/1
出版社:PHP研究所
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から