絵本と愛と子どもらと

目指せ3000冊の絵本レビュー。おすすめの絵本を、季節や行事や年齢ごとに紹介します。時々子育てコラム。私のおススメはタイトルに★をつけています。

★135「ほしじいたけ ほしばあたけ」~衝撃作。干し椎茸の旨味を知っている大人なら、必ず笑ってしまうでしょう。

ほしじいたけ ほしばあたけ (講談社の創作絵本)

これも、「読んで」って渡した大人もれなく爆笑します。
衝撃作。
ほししいたけのじいさんばあさんの話です。
からっからなのに、水を吸うと元気になる。
でもすごく疲れるのでまたほししいたけに戻る。
なんだこの発想…。おもしろすぎんだろ…。

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「ほしじいたけ ほしばあたけ」表紙


「衝撃作。干し椎茸の旨味を知っている大人なら、必ず笑ってしまうでしょう。」

シュール。大人向けの面白さ。
干し椎茸の旨味をよく知っている年齢にならないと、この絵本の旨味も完全にはわからないだろう。
子どもは何歳くらいからわかってくれるのかなあ…。
3歳もとりあえず「すごいねー!」と言っていましたが表面的な誉め言葉に聞こえてしまうぞ。

しょっぱなの
「ふたりがいちばんすきなことは、ひなたぼっこ。
いちばんきらいなことは、みずにぬれることです。」だけでぐふうっと変な笑い声が漏れてしまいました。
そうね、干し椎茸は常にからっからに乾いていないとね…

ほしじいたけとほしばあたけは仲良し夫婦。
キノコ村の中でいつもにこにこ、みんなを仲裁したり雰囲気を良くしています。さすが円熟の技。
ほかの6人のキノコキャラクターもそれぞれキャラが立っていていい感じです。

そんなある日、タマゴタケくんがコロコロ落ちてしまったのを見つけると瞬時に
「ほうあっ!」
と、飛んだーーーー!!!
椎茸の傘をパラシュートのようにして飛んだ(笑) 爆笑。
しかも劇画タッチというか、リアルなもんだから面白さが倍増です。

でも助けに降りたはいいが、今度は登れない…。
さあどうするんだとドキドキしてページをめくったら、
み、水を吸ったーーー!! そして若返った(笑)
この展開は読めない。
発想力が素晴らしすぎる。

ぜひ大人の方にこそ読んでいただきたい爆笑絵本です。続きに期待。


2.情報

著者:石川 基子
出版年月日:2015/9/10
出版社:講談社
ページ数:36ページ
おすすめ対象年齢:3~4歳から